遺産相続の基礎知識10相続登記

基礎知識10-1法定相続分に基づく相続登記

法定相続分に基づき相続登記を行う場合です。登記原因は「相続」となり、法定相続人のうちの1人から、単独で相続登記を行うことが可能です。

もっとも、単独で相続登記を申請した場合、申請した者に対してのみ登記識別情報が発行されることになるため、相続登記後すぐに相続人全員で売却することを予定している場合などは、法定相続人全員で相続登記を行っておいた方が、その後の登記手続がスムーズといえます。

なお、この場合における共有状態は暫定的な「遺産共有」であり、その共有状態を解消するためには、共有物分割ではなく、遺産分割の方法による必要があります。

基礎知識10-2遺産分割協議に基づく相続登記

相続人間の遺産分割協議に基づき相続登記を行う場合です。法定相続人全員が署名捺印した遺産分割協議書及び印鑑証明書を添付して、相続人全員から(実際は、同じ司法書士に登記申請を委任して)相続登記を申請ことになります。その登記原因は基本的には「相続」ですが、すでに法定相続分に基づく相続登記を行っている場合は、「遺産分割」が登記原因となります。

なお、遺産分割協議が成立した場合、遺産共有の状態から脱することになるため、遺産分割の内容が一部の相続人間で共有するというものであったとしても、その後の相続人間の共有関係を解消するためには、共有物分割の方法によることになります。

基礎知識10-3代位による相続登記

第三者が法定相続分による相続登記を代位して行う場合です。例えば、ある相続人に対する債権者が、当該相続人の法定相続分を差し押さえるために、代位による法定相続登記と差押えの登記を連件で行う場合などが典型例です。

なお、代位による相続登記の場合、代位債権者は所有権の登記名義人とはならないため、登記識別情報が発行されないことになります。

基礎知識10-4調停・審判・和解に基づく相続登記

調停調書、審判書、和解調書に基づき、相続登記を行う場合です。登記原因は、法定相続分による相続登記が未了であれば「相続」、登記済みであれば「遺産分割」となります。

なお、調停等では、原則として相続人の範囲を確定するために必要な戸籍等をすべて提出し、相続人の範囲について裁判所の審査を経ているため、登記に際しては、管轄法務局に対し、調停調書のほかに戸籍等を提出する必要はありません。

基礎知識10-5法定相続情報証明制度

法定相続情報証明制度とは、被相続人の相続人が誰で、どのような間柄であるのかという相続関係について、法務局が書面をもって証明する制度です。所有者不明土地や空き家問題を解消するために、相続登記未了の不動産について相続登記を促進するために創設された制度です。

最初に、法定相続情報一覧図を作成し、戸籍等と共に法務局に申出をしなければいけないという手間はありますが、法務局の確認を受けて、法定相続情報一覧図の交付を受けた場合、その後の各種の相続手続については、戸籍の束を提出する代わりに、法定相続情報一覧図を提出すれば足りることになるため、複数箇所への相続手続が必要なケースでは、非常に有用な制度です。

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